本文へスキップ

東京民報は東京が見える、東京を変える新聞です。

吉良よし子物語 2 日本共産党参院東京選挙区予定候補

今こそ、怒りの声を 若者たちの先頭に立って

シンポジウム「ブラック企業にだまされるな!」でパネリストとして発言する吉良さん

=13年3月23日、新宿区

 「吉良さんは、就活で内定がもらえず、何度も自分を否定されたという今の若者と等身大の人。吉良さんの訴えを聞くと、『よく分かっている人だ』と思います。どうしても国会へ行ってほしいですね」
 若者の雇用問題に詳しい笹山尚人弁護士は、吉良よし子さん(参院東京選挙区予定候補)への強い期待をこう述べました。3月に開かれた「女性のつどい」にも駆けつけ、吉良さんへの力強い応援演説をしました。
 「体験と実感をもとに、自分の言葉で語っている吉良さんの話は、説得力があります。一度あったら応援したくなる人です」

辛い体験を生かし

 早稲田大学で学んだ吉良さんは2004年、就活を体験。自分の長所、短所、やりたいこと、を「自己分析」してアピールしても内定が取れない―。先の見えない暗闇を歩くような不安な日々でした。
 「ここで働きたい」と強い決意で受けた会社の内定がもらえなかったとき、親への連絡を絶ち、電話線を引き抜いて、ひきこもりになりかけたこともあります。吉良さんは60社の会社を回っても内定がとれたのは1社だけでした。
 就職した会社は5、6月が繁忙期で、社員は土曜出勤、毎日終電です。泊まり込みで仕事をする部署も。繁忙期が違う部署の吉良さんは、一人で先に帰ることが苦痛でした。周りの目を気にするあまり、ストレスで帯状疱疹になってしまいました。
 仕事は、「企業の社会的責任(CSR)」の研究と、各企業の発行するCSRの取り組み報告書づくりのサポート。やりがいも感じていましたが、自分の職場でもサービス残業もはびこり、働き続けられるか、不安は常にありました。リーマンショックで派遣切りを行った企業がなんの責任も取らない姿に憤りも感じました。
 会社で共に働いていた元同僚(女性)が、吉良さんに期待の声を寄せてくれました。「愚痴をこぼさず頑張っていた吉良さんが、やる気に満ちた目をキラキラ輝かせながら話す様子を見て、(参院選立候補は)吉良さんらしい選択だなと納得がいきました。吉良さんにしかできないことがあるはずです。親しみやすい明るいキャラクターでたくさんの人の声を聞き、日本国民に幸せを振りまいていただきたいです」

提言作りの中心に

 吉良さんはこの間、共産党都委員会の雇用と就活対策室長として、若者の雇用と生活を守る提言づくりの中心になってきました。昨年5〜9月には、若者・学生・子育て世代のアンケート調査を実施(回答者1300人)。「年収が150万円以上減った」「職場に『心の病』の人がいるのは当たり前」「数十社にエントリーシートを送ったがひとつも決まらない」など、悲鳴のような声がたくさん寄せられました。
 そのアンケート調査をもとに、有識者の意見も聞きながら、若者と「若者・シゴト戦略会議」を開催。検討を重ねて「提言」を近く発表する予定です。そのキーワードは「若者への投資」。若者はモノではない、財界・大企業がため込んだ資金(内部留保)を若者にも還元させよう、という抜本的なものです。
 ブラック企業がはびこる今日、なかにはガラス張りの部屋に社員を呼び、みんなが見ている前で「おまえはクズだ」「能なし」と上司がののしる会社。新入社員を路上に連れて行って、実際に・ナンパ研修・をさせる会社までも…。
 吉良さんはキッパリと言います。
 「未来を担うべき若者が就活地獄で仕事がない。採用されても、ひどい働き方を強いられて、心も体も壊して辞めざるをえない状況に追い込まれる。人権無視の働かされ方。こんな社会っておかしい、変えられるんだと今、声を上げるときです。若者が希望を持って働き、暮らせる社会をどうしてもつくりたい」

(東京民報2013年4月14日号に掲載)

 

吉良よし子物語へ